台風と漢方

2019.08.15

大型台風もひと段落してホット一息といったところですが、台風に伴う体調不良は意外に多くみられるものです。頭痛がその代表的な症状ですが、気象の変化は意外にも気分の浮き沈みにも関係します。

 

これはおそらく、わたしたち人間のからだが気圧の変動に伴い膨張と収縮を交互に繰り返し、自律神経の乱れが生じているからでしょう。

 

台風や気圧変動に伴うこころやからだの症状には私たちのからだのなかの多くを占める『水(すい)』が関与しており、水分代謝を整えることでよくなることが多いのです。

 

水分代謝の代表選手である五苓散(ごれいさん)を基本に、

 

頭痛には香蘇散(こうそさん)や川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)などを、

 

動悸・息切れ・吐き気のあるめまいには苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)、頭重感があるものは半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)、

 

気分の落ち込みや不安には四逆散をはじめとする柴胡剤を考えていきます。

 

悠 心身 クリニック   中澤 武志