ずっと調子が良くないまま生きてきた
2019.10.15
そろそろ朝晩の冷え込みがみられるようになってまいりましたが、冷え性の方はしっかりとからだを温める養生が必要になる季節です。
さて、その冷え性にも関係のある話題をひとつ。特に女性の場合、手足は冷えるのに顔はのぼせるという、いわゆる「冷えのぼせ」がよく見られます。
この状態には当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、当帰建中湯(とうきけんちゅうとう)、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)などがいいのですが、
「なんだか力がない。長い間ずっと調子が悪いままに生きてきた」というひとには当帰芍薬散に人参湯を加えるとよく効くことがあります。
人参湯が効く人は、自分では体力がないことを自覚していないことが多く、妙に我慢強く、低空飛行ながら働き続けているので本人以外は気が付きません。
他人の前では元気そうな顔をしていて、家に帰ると動けなくなります。このギャップは本人が言わない限り外からではわかりません。
先日も、当帰芍薬散と人参湯で「身体が楽になった。朝が起きやすくなった」とおしゃる方がおられました。
ちなみにふんわりと突きたてのおもちのようなお腹もこのお薬が合う特徴のようです。(益田総子先生 より)