力を抜く

2020.09.11

台風が過ぎ去って、なんとかまた日常が戻ってきた、そんな感じでしょうか。目の前の不安が過ぎ去っても、何となく心がリラックスしない、いつも身体のどこかに力が入っている、・・・そういう方々がとても多いのです。

 

力を入れるのは簡単ですが、抜くのはむつかしい。なぜならそれは意識してはできないからなんです。

 

歯医者に行って「歯ぎしりしていませんか?」と言われたことはありませんか?寝ている間にくるみを割るくらいの力が入っている方もおおいんです。

 

これは『肝』の働きが強まりすぎているからです。現代社会ではストレスを受け止める『肝』は過剰にその働きを異常に強めざるを得ず、怒りと全身の血流の停滞でからだのあちこちが傷んでしまいます。

 

柴胡剤はこの状態に有効で、特に抑肝散加陳皮半夏はもっとも頻用される処方です。血液の流れを改善する桂枝茯苓丸などの駆於血剤を併用するとより効果があるでしょう。

 

マッサージに行ってもすぐまたコリが出る。そういう方にもぴったりです。

 

悠 心身クリニック  中澤 武志