宝くじに当たった!ような・・・

2020.12.04

「・・・動悸が始まる前に、“宝くじが当たった!”というときのようなムズムズ・ソワソワする感覚が、下腹部から背中に向かって上がってくるんです」

 

「みぞおちから胸のあたりがジワ~ッと熱くなり、それからドキドキして・・・」

 

「みぞおちあたりに熱いボールみたいなものが出てきて、それが胸に上がってくる」

 

「突然、胸の真ん中にタバスコを撒かれたような・・・それからドキドキ・ソワソワが・・・」

 

古人が『奔豚病(ほんとんびょう)』と表現した病態、当時の人はイノシシがお腹の中で暴れるような苦しみをその病気の名前にしたのでしょう。現代でいえばさしずめ『パニック障害』と診断される病態です。

 

さて、治療の方法は・・・

 

常時、動悸やへその下の動悸があれば 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)と甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)

 

 顔が赤くのぼせるなら、苓桂朮甘湯と桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)

 

熱が出たり下がったりを繰り返すなら、葛根湯(かっこんとう)と小柴胡湯(しょうさいことう)と四物湯(しもつとう)で対応します。

西洋薬だけではない、パニックの治療。  ぜひ参考になさってください。

 

悠心身クリニック    中澤 武志