親子の和解

2021.03.05

漢方薬の治療をしていると、いろんな不思議な体験をお聞きすることがあります。

 

先日も、こんな話がありました。

 

「今までいろいろあって、親父と十数年断絶していたんですが・・・四逆散(しぎゃくさん)という漢方薬をのんだら、不思議とこころの氷が溶けるように自分から会いに行けたんです。今は仲良くなりました」

 

四逆散(しぎゃくさん)はこころの緊張や鬱々とした気分を晴らす漢方薬として私もよく使いますが、こういう変化はあらためて漢方の不思議さを感じさせてくれました。

 

ひとは、無意識に意地を張ったり、プライドで自分を強く見せたりするもの。でも本当に望んでいるのは平和だったり、穏やかさだったりするのではないでしょうか。

 

漢方薬はそんなこころの本来の願望を気づかせてくれ、きっかけをつくってくれる。

 

またまた漢方に惹かれる毎日です。

 

悠 心身クリニック   中澤 武志