お腹の痛み

2021.06.18

ある日のこと、大柄な若い男性が「お腹が痛くて仕事にいけない」との悩みで受診されました。

 

お話を聞いてみると、いかにも(身体に似合わず・・・失礼)純朴で繊細な感じの性格のようです。

 

 

最初は、血便が出て慌てて胃腸科を受診、その後入院までされて症状はおちついたのですが、お腹の痛みが取れないと言います。

西洋医学のお薬もいろいろ服用されています。

 

 

漢方では『お腹の痛みの種類』が処方を決めるうえで重要ですので「どんな痛みですか?キリキリ?それともギューッと?」

 

などお尋ねしましたが、反応はいまひとつ。よくわからないということでした。

 

 

職場のストレスもあり、やや疲れた感じです。

 

 

過敏性腸症候群だと考え、まずは『桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)』を服用していただきました。

 

気分の落ち込みが顕著な時は、『四逆散(しぎゃくさん)』を加えたり、お臍の周りがひんやりしているときは『大建中湯(だいけんちゅうとう)』を加えたりしますが、今回は単剤で勝負です。

 

 

結果は、・・・翌々日お見えになり「痛みがなくなったから仕事に戻りたい」「今までの痛みは何だったんでしょう?」とのこ

と。

 

 

漢方薬が効いたとしかお答えできませんでしたが、結果オーライです。

 

漢方薬の効果、即効性に改めて私自身が感心しました。

 

・・・でも、ホント効いてよかった、そう胸をなでおろした瞬間でした。

 

 

悠 心身クリニック    中澤 武志