依存症を考える。
2021.06.25
漫画家の蛭子能収さんが、最近テレビで見かけないと思っていたらアルツハイマー病で療養中とのこと。ネットニュースで見まし
た。
蛭子さんと言えば、バス旅番組のおとぼけキャラでなんともいい味を出していましたが(ご存じない方はすいません)、
ギャンブル好きとしても有名。特に競艇好きで各地の競艇場に足を運んでいたとか・・・
以前、その蛭子さんが語っていたことが妙に説得力があったので一つご紹介します。
「自分はギャンブル好きだが、依存症にならないようにしている。そのために昼飯は必ず食うんだ」と。
なるほど、依存症になるということは生活上の価値観において依存対象が一番になるということ。
3度の食事をさておいてギャンブルに夢中になるのが依存症の兆候ということです。
ネットやゲームの依存症の相談を受けることがあります。
依存症になると、家族からネットやゲームを中断させられたことから禁断症状が発現し、イライラや不安が抑えきれない方々が多い
のです。その対応には大変な労力をともないます。
残念ながら、漢方薬でも西洋薬でもいまだ特効薬はなく、本人の自覚と変化を待つしかありません。
入院して、一定期間依存症から遠ざかり、一時的に熱を冷ますしかないかもしれません。
私たちは、常に依存症になる可能性を持ちながら生活していることを忘れず、その唯一の予防策として起床や睡眠、食事を規則正し
くする基本にもどる必要があるようです。
悠 心身クリニック 中澤 武志