夏バテより「スマホ疲れ」
2021.07.30
毎日、暑い日が続きますが皆さま体調はいかがでしょうか?
「いくら寝ても疲れがとれない」「十分に休養しても疲れが残る」そんな悩みを抱えておられる方が多いようです。
一昔前なら、夏バテかな?と考えられた状態。でも、今はそうでもないようです。
冷房完備された環境で、消耗しているのは「身体」よりむしろ「脳」。
パソコンやスマホが当たり前の現代、情報処理量は一昔前と比較になりません。「脳疲労」を起こしている方々がとても多いようです。
「身体がだるい」「疲れがとれない」そう聞けば、私自身真っ先に『補中益気湯』を思い浮かべます。
しかし、どうも反応がよくないばかりか、なかにはかえって頭痛や不眠など逆効果の出る方がおられます。
そういう方々こそ『夏バテではなく脳疲労』。
補中益気湯で高ぶっている交感神経をますます興奮させて逆効果になっているのでしょう。
そういうときの選択肢としてまずは『加味逍遙散』。女性の更年期症状のお薬と決めつけるなかれ。
昂ぶった交感神経を鎮め、脳神経の疲労改善に有効です。
「手足が冷えて、顔がのぼせる」など自律神経症状がある場合などはより有効。ぜひお試しください。
脳の疲労をとった後に、体力の補強。そこで『補中益気湯』。
養生にも順番があるようです。
悠心身クリニック 中澤 武志