夜型人間
久しぶりの投稿です。皆様ご無沙汰しておりました。
秋の夜長でついつい夜更かし・・・小生そんな毎日を送っております。
ところで、朝と夜どちらが得意ですか?と聞かれて皆様はどうお答えされるでしょう。
ちなみに私は間違いなく夜型です。
不肖、中学生のころから不眠症で、遅くまで起きているのは朝飯前なんですが、とにかく朝が苦手で午前中は頭が働かない体質でした。
人込みや、蒸し暑いところが苦手で、とにかく車に酔いやすい・・・
いつも青白い顔で体がフラッと揺れることが多く、慢性的な肩こりでした。
当時は根性論の全盛時代。「気合が入っていない」などとよく揶揄されたものです。
こういう体質を漢方の名医「山本巌 先生」が『フクロウ型』と名付けたのが半世紀ほど前でしょうか。根性ナシや怠け者のレッテルをはられた多
くの方々の汚名挽回の救いの神になったのは間違いありません。 私も救われた一人です。
山本先生は夜型人間は、胃の中に水が溜まり、そのために脳に血液が集まりにくい「水毒」体質だと解明し、多くの人を治療しました。
山本 巌 先生が主に用いた『苓桂朮甘湯』は夜型人間の救いの神かもしれません。
動悸やパニックにもちいられるこの漢方薬。
胃の中にたまった水を体の外に追い出して脳に血液が送られるようにすることで脳を目覚めさせます。
苓桂朮甘湯が効く人は一生懸命からだが脳に血液を運ぼうとしているので『おなかで動悸』がしているのが特徴です。
臨床の場面では補中益気湯などとよく併用します。
スマホの動画やゲームで夜更かししている人の言い訳としての「偽夜型人間」ではなく、本物であれば速攻で改善が期待できます。
昭和の名医からますます夜型が進む現代へ、貴重なメッセージとして漢方治療を見直し、朝が弱い老若男女の方々のお役に立ちたい今日この頃で
す。
悠 心身クリニック 中澤 武志