漢方の粘膜ワクチン

2020.04.04

悠 心身クリニックのホームページをご覧いただいた方々のお役に立ちたい思いで、毎週漢方に関する記事を記載しております。

 

わたしたちのからだを襲う病原体(細菌、ウイルス、寄生虫など)に対しては、免疫という防御システムがあります。そして、病気予防には、これまで注射によるワクチン接種によって血液中に免疫を作ってきましたが、今回の新型コロナウイルスのように次々と新種の病原体が出現します。

 

ほとんどの病原体は口や鼻から侵入するため、体表部で病気の侵入を防ぐ「粘膜ワクチン」があれば感染のリスクを下げると思われます。

 

中国で一般的な粘膜ワクチンの漢方薬と言えば「玉弊風散」弊風とはびょうのことで、ウイルスの盾になるという意味合いがあります。

 

この玉弊風散、日本でも衛益顆粒という名前で購入することができますが、残念ながら保険適応のエキス剤がありません。

 

黄耆という生薬が決め手になるこの漢方薬。エキス剤で代用するとすれば桂枝加黄耆湯もしくは防己黄耆湯

 

手洗い、うがい、漢方でこの国難を乗り切りたいものです。

 

悠 心身 クリニック   中澤 武志